タイ出張残り3日。
しかしブルーノ氏にはもう誰も期待などしていない。
ブルーノ氏の帰国は木曜日だ。
月曜日にスカイプ会議があった。
本社よりブルーノ氏に指示があった。
本社幹部「日本に帰ってきたら、タイの出張報告をしてもらう。」
「そのための資料を用意しておくように。」
もう具体的な仕事が無くなったので、
明らかに時間つぶしのような仕事だ。
ここでコボさんから。
コボさん「ブルーノ。君のチケットはオープンですよね。」
「もう具体的な仕事が無いのなら、すぐに帰国したら?」
もともとは期待されていたブルーノ氏。
もし出張中に進行中の案件が動けば、滞在期間を延ばしてもらう。
そのために、多少金額が高いが日程変更可能な
オープンチケットを買うように指示していたのだ。
仕事も無いのにタイにいる今の状況だと、
無駄なホテル代などもかかるので、早期帰国には俺は賛成。
本社幹部「そうだな、そうしようか。」
ブルーノ氏「あの、チケットはオープンじゃないので日程の変更できません。」
「オープンチケットは高いので買ってません。」
もう、このころの俺はこの程度では驚きはしない。
ブルーノ氏はこんなもんだ。
本社側「おいおい、ちょっと待てよ、お前。」
「会社からオープンのチケット買うように指示しただろ!」
「会社の指示をお前はどう考えてるんだ。」
「もし延長になった場合、この案件はどうするつもりだったんだ!」
ブルーノ氏「いや、でも、チケットが安かったもんで。」
知ってるよ、君はそんな程度だ。
本社側「ばか野郎!!」
スカイプ会議は終わった。
ブルーノの評価も終わった。
いや、もうすでに終わっていた。
結局、日程変更ができないので、残り3日間、適当な仕事をしてもらう。
そんな中、本社側からは、しっかりとした報告書を作らせろ。
帰国後すぐに提出させろ。
適当なもの出してきても認めん!
ってメールが来た。
ブルーノ氏は木曜日の朝着の飛行機での帰国なので、
帰国後出社するとして、提出日は木曜日の午後。
木曜日に提出できるよう報告書作成の指示を出す。
ブルーノ氏「木曜は日本に朝着くので、会社には行かないつもりです。」
俺「は?」
ブルーノ氏「金曜日出てもすぐに週末なので、金曜日も休みもらおうと思ってます。」
ブルーノ氏「だった1日だけ出ても、意味無いじゃないですか?」
まじか?
こいつはマジなのか?
そもそもお前に意味などないのだ、ばか野郎。
しかし、こいつのこの態度。
ひょっとして、もうすでにタイでの駐在を諦めて、どうでもよくなっているのか?
俺「あのね、あなたね。タイ滞在希望してるんですよね。」
俺「まだ、タイで働きたいと思ってるんですよね?」
ブルーノ氏「え、はい。そうです。タイで働きたいです。」
やっぱバカだったようだ。
俺「あのね、そんな人がタイでの初出張後に、本社に出張報告も無しに休み?」
「やる気もなにも無いなぁって思われると思いません?」
ブルーノ氏「でも…その日は予定があって…」
予定があってって、もう最初から休むつもりだったのか?
ブルーノ氏「離婚調停の裁判なんです。なので絶対出席する必要があって…」
え?と言うことは、最初から出張を延期になんてできなかったのか?
裁判の予定なんて出張前には分かっていたはず。
会社の指示無視して日付変更できないチケットにしたのも、確信犯。
初めからこの日には日本に帰る、会社を休む予定だったのだ。
何の本社に報告もせず、ごにょごにょとした理由で通用すると思っていたのだ。
ちょっと待てよ。
確か、入社前にブルーノ氏と飲んだ時に、
嫁さんはタイ人で日本滞在って経歴だったと言っていた。
治療が必要な持病がある嫁さんの為に頑張りますって、
あの時言ってたのも、全部うそ??
ま、もうどうでもいいや。
もうフォローも何もない。
とりあえず本社に連絡。
…ということで、彼の出社は次の週の月曜になるんですって。
沈黙。
怒りゲージを貯めている本社幹部。
わかった。出社後、よく話をする。
タイ出張迷惑かけたな。
鳴り物入り大型新人の評価。
もうまさに底辺だ。
しかし、ここから更なる波乱に。
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